2008年12月02日

中国政府、最低賃金引き上げを当面凍結(付録:中国主要都市の最低賃金2008)

ここ数年の間、毎年10%前後のペースで増加を続けていた中国の最低賃金ですが、最近中国の人力資源及び社会保障部(The Ministry of Human Resources and Social Security)が最低賃金の引き上げを当面凍結すると発表したと、新華社通信が報じたそうです。

世界金融危機の影響か中国国内でもリストラの嵐が続いていまして、先日もHSBC香港が400人以上をリストラしたというニュースもありました。

ただ、最低賃金は経済状況を表す一つの目安に過ぎず、全体的な傾向としては中国の人材はますます力を付け、付加価値の高い仕事にシフトしていっていると思います。

場合によっては数年は続くかもしれないこの不況感ですが、中国が再び盛り返し、コスト増加傾向がそのまま続いたとしても、日本企業は中国の活力を利用しないわけにはいかないでしょう。

安いから中国に出て行くのではなく、強いから協力していく。そんな時代がすぐそこまで来ています。
そのための準備を、今から進めています。


参考までに、現時点の中国主要都市の最低賃金をここにまとめておきます。
上海市:960元
広州市:860元
北京市:800元
青島市:760元
大連市:700元
瀋陽市:700元
長春市:650元
ハルピン市:650元

2008年11月29日

BPOで日本を興す。

先日、BPOサービスプロバイダーの一つであるSwingby2020という会社の海野社長とお会いして来ました。
海野社長はアクセンチュアの日本法人の代表取締役や顧問を務められた方として知られています。

海野社長は著書や講演で、「BPOで日本を興す」と繰り返し述べられてきたそうです。

直接会ってお話するのは初めてでしたが、発想や問題解決へのアプローチ方法が自分たちが言い続けて来たそれと非常に似ている部分が多く、驚きました。

共通の意見として一致していたのは、

・日本の企業の多くは国内でしか通用しない方法でしかビジネスをしていない→この先の時代も日本が国際的な競争力を保つためには、世界中の誰とであっても仕事ができなければいけない

・日本の国力が低下し続ける中で、中国にいかに勝つかではなく、中国をいかに活用し、共に発展できるかを考えるほうが得策

・日本人は仕事ができる、という認識はもはや幻想。国内でしか仕事をしていないのに自分たちが外国人より優れているかどうかなど分かるはずがない。

・中国人は極めて有能な民族であり、付き合い方を間違えなければ今の日本人より優秀な人々は本当に多い。

・BPOやBTOの手法を活用し、国際分業体制を実現することで、日本企業の中に意識の変革を呼び起こすことができる。←世界中の人材と競争しなくてはならない現実がそこまで来ている。

・BPOやBTOの手法を活用すると、上記の効果に加え、劇的なコスト削減効果や極めて少ないコスト増で大幅な業務量の拡大を実現できる。

・BPOの実施先(中国側)では多くの雇用を生み出したり、国際レベルの仕事ができる人材を多く輩出することによって地域社会に貢献できる。

・国際分業の実現によって、日本人と中国人は深いレベルで協業し、民間レベルでの日中友好の深化を図ることができる。10年後、20年後には、この実績が多くの親日派中国人、親中派日本人を作る可能性がある。

などなど。これに留まらず、多くの点で類似した主張を行っていました。

実際のアクションや、集約してきた力などは海野社長が一歩も二歩も先に行っている部分がありますが、自分以外の、しかも社会的にとても影響力のある人物が、自分と近い考えを持っていたことに、とても力づけられました。

今後も、競合というよりは同志の気持ちで、この事業の推進と普及に邁進していきたいと思います。

2008年10月21日

中国大連の人件費事情

中国大連市の人件費事情について紹介します。

中国の急速な経済成長に合わせて、人件費も相当な高騰を見せているんじゃないかとよく聞かれます。
今回はその辺の話を少し。

中国大連市における中国人人材には、業種や経歴によって、これといった「相場」のようなものがないのが特徴です。

同じ学歴で、同じようなスキルを持った、同じように積極的な人材同士でも、入る会社が違えば、その待遇は何十パーセントから時に何百パーセントも違うことがあるのが中国大連の状況です。

留学経験者とそうでない人材との間では、同じ20代なのに給与が10倍違うことすらあります。

ですから、上がっている人たちの給料は、相当上がっています。

一応市全体の平均給与というものはあるのですが、これは業種や経歴によって大きく差がありすぎるため、この平均値はあまり参考にならないでしょう。

ちなみに2007年度の平均給与は2400元程度(4万円弱)です。

この平均値も年々緩やかに上昇しているのですが、特別高学歴というわけではない若手の人材に限って言えば、そんなに給与は上昇してないというのが私が持っている実感です。

これはBPO業務において主力となる人材層の話にもなりますが、人材市場において特別な競争力を持たない人材は、まだまだかなり低い給与水準にあります。

主な要因の一つに、職を求めて給与水準の低い地方から流入してくる若い人材との競合があります。

弊社がこういった人材を中心に採用しているという意味ではありませんが、こういった人材が、人材市場全体の給与水準に対して下げ圧力となっていることが考えられます。

加えて、2008年1月1日から施行されている新労働契約法の影響も考えられます。

人材を従来よりも長期で雇用していくことも考えなければならない企業は、その社内の昇給水準を長期的に見て抑えていけるように動いたはずです。

従来は短期雇用が中心だったので、その期間内に出世意欲を発揮してもらえる給与・昇給体系を作っていたはずですから。

中国都市部の景気と経済成長には凄まじいものがありますが、こういった下げ材料もあって、よく日本で質問されるほどには、人件費は高騰していない状況にあると思います。

タグ:大連 中国 人材

2008年05月27日

大連ソフトウェア産業協会日本企業分科会

弊社中国側拠点である、Huojin Dalian Co., Ltd.(大連活今信息科技有限公司)は、大連市のIT企業集積基地である、ハイテクゾーン(高新技術産業園区)というところにあります。

ハイテクゾーンオフィシャルサイト:http://www.dlhitech.com/

ここには、2300を超える企業が集まっており、うち外資は600社ほどだそうです。

日本からも多くの企業が進出しており、弊社もそのうちの一つなのですが、ここに「大連ソフトウェア産業協会」という政府系(大連市政府情報産業局)の組織があり、さらにその中に、日本企業分科会、という会があります。

これは、大連市に進出している日本企業または主に日本市場向けに事業を展開しているIT企業が集まり、相互に協力してより良い経営環境を作っていこうとする会です。

この会で、私も理事の一人として、微力ながらお手伝いさせて頂いております。

ここでは、主に以下のような活動を通して、会員企業の経営のサポートをしています。

・法/制度に関する勉強会の開催
・会社運営上の事例を使った対応方法の情報共有
・会員企業からの法制上や会社運営上の疑問点への調査の実行とその情報共有、解決のサポート
・会として保険サービスなどの契約主体となり、大口契約を行うことで会員企業一社あたりのコストを引き下げる(取り組み中)

こういった業界コミュニティにありがちという、単なる飲み会や雑談の場にはなっておらず、上記の他、仕事の紹介や、かなり踏み込んだ情報共有など、実際的なサポートを数多く実践しています。私もこの会には大変助けられています。

会の中心人物である大連亜舟社の李社長や、事務局を担当してくださっているDTS社の馬場駐在員事務所代表、そして情報産業局から頻繁に助言に来てくださる孫常務秘書長(大連ソフトウェア産業協会責任者)など、熱心な構成メンバーにより、この会は非常に楽しく有意義に盛り上がっています。

私も、この大連の地への恩返しのつもりで、当地のIT業界を盛り上げる一助になれればと思っています。

2008年04月30日

カテゴリー説明:BPO・オフショアリング関連情報

このカテゴリーでは、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)やオフショアリング(業務の海外移管)についての有用情報やノウハウを伝えていきます。
フオジンオフィシャルウェブ:http://www.huojin.com